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MOVIE LOVERS' PLACE

映画の感想などを綴っていきます。

ショートムービー『エリス』の感想など<ネタバレなし>

こんにちは。最近どうも松屋のゴロゴロチキンカレーにはまってしまい連日連夜食しているもとこです。

 

 

松屋のカレーってなんかまた食べたくなるんですよね。わかっているんです、理由はきっとオイルがたくさん使われているからだって。だって並盛で1,000キロカロリーあるらしいし。やばい、昨日夜食に食べちゃいました。オイルとスパイスのコンビに抗うことなんて無理無理。

 

 

一時期塩パンにはまったときも実はバターを挟んで焼いてるからオイルたっぷりと聞いて納得したものです。なつかしい、塩パンすごくはまってました。いまは塩パンのしの字も頭に浮かびません。

 

 

油に対する渇望。これは人間の持つ根源的な欲求だからしょうがないです。満足な豚より不満足なソクラテスです。とにかくいまはおとなしく食べ続けて、飽きるのを待つしかないです。案ずることはない、意外とその日は近いかもしれません。

 

 

さて、本日の映画は『エリス』です。

 

 

2015年のニューヨーク映画祭で公開されたショートムービーです。上映時間は14分です。

 

 

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監督は写真家・アーティストのJRさんです。国鉄ではありません。フランス人です。世界中のストリートをキャンパスに、色々な人のポートレートを貼ることで表現をしている方です。「世界中がキャンパス」という発想がいいですね。

 

 

以前だったら日本でそういう発想の人が出てこないことに哀しさを覚えたものですが、いまは特に気にしていません。人々が規律に従って調和を重視して成立しているのが日本社会だから、それでいいのです。それに「世界がキャンパス」って発想もそれはそれで傲慢じゃないですか。ザ・西洋って感じで。

 

 

世界には色々な国があって、それぞれの文化がある。その世界の本当にたくさんのバリエーションの中の一つとして日本という国があると捉えると急に良いところばかりが見えるようになりました。世界には色々な国があるから面白いんです。よくわかりませんがコスモポリタニズムってやつでしょうか?

 

 

さて、『エリス』の主演はロバートデニーロです。今年で72歳ですね。映画の中ではニューヨークのエリス島で、アメリカへの移住を目指すも叶わなかった多くの移民の気持ちを代弁する幽霊を演じています。

 

 

ロバートデニーロのすごいところってその息の長さですよね。それに幾つになっても「自己満足の演技」をしていないと思います。映画とか演技とかが心底好きというのが伝わってきます。『エリス』でもすごく聞き取りやすいナレーションで、アメリカへの移住が叶わなかった人々の悔しい気持ちを抑え目のトーンで切なく語っていました。

 

 

多くの俳優にとって、若くて人気のいわばタレント的な立ち位置から、中年期の実力派俳優へのシフトで悩みどころになるのが「自己満足の演技」だと思います。先日レヴェナントを劇場で観てそう感じました。その問いへの答えはロバートデニーロにある気がしてなりません。そういえばレオナルドディカプリオって昔『タクシードライバー』を観て俳優を目指すことにしたらしいですね。

 

 

また脚本は『フォレストガンプ』『ベンジャミンバトン』などを手がけたエリック・ロスです。

 

 

世界には住みたいところに住めないという状況を余儀なくされている方がたくさんいます。今北欧諸国やドイツにたくさん押し寄せているムスリムの移民の方々もそうですし、熊本で避難生活を余儀なくされている被災者の方々もそうです。

 

 

世界の歴史を見ても、イスラエルユダヤ人や、アメリカへ連行されたアフリカ人奴隷、白人に追いやられたネイティヴアメリカンなど枚挙に暇がありません。

 

 

むしろ、今住んでいる場所が住みたいところで、そこで満足して生活している方の方が少ないのかもしれませんね。住む場所が都になっていくという発想もありますし。

 

 

『エリス』ではニューヨークの移民局を舞台に、アメリカへの移住が叶わなかった方々の気持ちを表現しています。荒廃した病院の壁や扉にたくさん貼られた写真が当時の人々の表情を捉えていて本当に切なくなります。またアメリカ移民に関わらず、世界中の同じ境遇にある方々へのメッセージになっています。

 

 

その土地にいるからこそ、のことってあると思います。新天地での新しい人生を求めて長旅の末やっと辿り着いたアメリカで入国を拒否された人々の無念さは計り知れないものがあるでしょう。私も小さい頃香港に住んでいましたし、大学時代はバンクーバーにいました。仕事でシドニーにいたこともあります。政治とか文化とか、言語とか気候とか、その土地でしか出会えない自分っていると思うんですよね。人には世界のどこにいても変わらない部分と、世界のそこにいるからこその部分がどちらもあると思います。

 

 

なんとなく、色々なものに感謝することを思い出させてくれる作品だと思いました。