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MOVIE LOVERS' PLACE

映画の感想などを綴っていきます。

カウリスマキ監督『パラダイスの夕暮れ』の感想など<ネタバレなし>

こんにちは。すっかり半袖で出歩いても寒くない季節になりましたね^^

 

 

ふとカレンダーに目をやると今日は2016年4月25日ですね。時の経つのの早さにはいつも驚きます。あっという間に2050年4月25日になっていそうで怖い反面面白いです。

 

 

昨日は知人の買い物に付き合って銀座のアップルストアに行きました。なんだか以前とは雰囲気が違っているなあと感じました。特別嫌な思いをしたわけではないのですが。店員も客層も、なんだか以前とは違う。ピュアにガジェットを好きな人が集まる場ではなくなっているあの感じ。今都内で一番苦手な場所はどこかと聞かれたら銀座のアップルストアと答えるかもしれません。

 

 

逆に以前は苦手だった渋谷が今は面白く感じます。外国人も含めて本当に色々な人が集まる場となってきているのでなんだか歩いていると気楽でした。

 

 

思えばト◯タ自動車に内定をもらっている知人に「インドも中国も工場にはなってもコンテンツを作る国にはなり得ない」と言われて心底引いた日から早5年。ト◯タは相変わらず日本経済を牽引する企業でありそこに対するリスペクトは変わりませんが、外部環境も内部環境も今となってはすっかり変わったのは事実ですね。この記憶も光陰矢の如しの具体例でしょうか。

 

 

サムスンの会長も「サムスンはもってあと10年だ」と最盛期に言っていました。実際にどうなるかは分かりませんが、一国のGDPを変えてしまうほどの大企業のトップでもそんな厭世観を持つんですね。日本企業を意識して成長してきたから自然とその辿った道を意識してしまうのかもしれませんが。

 

 

あまり物事の本質や行く末を見据えても、それがイコール幸福度にはつながらない。世界にはこのようにして感覚で生きることにシフトする人もいるのですね。

 

 

さて、本日の映画はアキ・カウリスマキ監督の『パラダイスの夕暮れ』です。1986年の公開です。

 

 

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スーパーで働く女性とゴミ収集をしている男性が出会い恋に落ちる物語です。もうこの設定からしてカウリスマキワールド。好きです。

 

 

マッティ・ペロンパーさんとカティ・オウティネンさんの出演です。お二人ともカウリスマキ作品の常連ですね。マッティさんは44歳という若さで心臓発作で亡くなってしまっています。

 

 

相変わらずの淡々とした演技の中に溢れる豊かな感情、抑え気味の演出の中に見せるドキドキ展開に心を打たれる作品です。

 

 

その演出やセリフなどから一見すると「暗い」と捉えられがちなカウリスマキ作品ですが、実は超明るくてポジティブなんですね。

 

 

どの作品にも「大変なことも多い人生だけど希望を忘れないようにしよう」「人生はあっという間に過ぎるのだから一瞬一瞬を大切にしよう」「シリアスの中にも笑いを忘れないようにしよう」といった思想が根底に流れています。

 

 

だから、見終わるといつも心が明るくなるし、その気持ちに無理がありません。無理に笑うこともないし、無理に感動して泣くこともない。自然にクスッと笑ったりしんみりしたりを繰り返している内に映画を見終わっている感じですね。

 

 

思えば現代社会に生きていれば「無理をする」場面って多々あると思うんですよ。無理をして楽しんだり、喜んだり。感動したり怒って泣いたり。働いたり、お金を使ったり。ストレスを感じたり、それをまたお金で解消したり。それをSNSに投稿したり。

 

 

それはある意味人間の人生に対する前向きな姿勢の表れであり、生存するための努力なんですね。幸福追求というやつです。だから悪いことではないと思うのですが、たまに疲れるはずなんですよ。だって無理をして生成された感情にはエネルギーがともなっているから。

 

 

そういうときにもカウリスマキ作品っていいかもしれないですね。そして明日から思いっきりまた無理をするのでもいいんです。

 

 

人生はあっという間なので、正解なんかないし、色々な要素があった方が面白いじゃないですか。