読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

MOVIE LOVERS' PLACE

映画の感想などを綴っていきます。

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演『タクシードライバー』の感想など<途中からネタバレあり>

俳優/女優 監督 社会

こんにちは。

 

本日ご紹介したい映画は『タクシードライバー』です。1976年公開で、監督は『マーティン・スコセッシ』です。

 

f:id:motoko1077:20160418140319j:plain

 

またスコセッシは映画の中でタクシーの乗客役で出演もしています。

 

この映画はニューヨークでタクシードライバーをしている男性が、ある出来事がきっかけで社会に大きな影響を与えたいと考えるようになり・・・

 

といったストーリーです。

 

常に孤独を抱えるタクシードライバー役はロバートデニーロ。

 

また、12歳にして売春をさせられている少女アイリスの役はジョディ・フォスター。当時13歳でした。中学生時代のジョディ・フォスターが見れる点もとても貴重な映画ですね。

 

ジョディ・フォスターレズビアンであることを公開したり、自身でもメガホンを撮ったりとどんどん新しいことをしています。海外ドラマ『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』でも監督をやりましたね。

 

movielovers.hatenablog.com

 

主人公のトラヴィスは、ベトナム戦争からの帰還兵でした。そして戦争によるPTSDから不眠症になります。またそれが原因で定職につくことが難しく、タクシードライバーの夜勤をやります。常に孤独感を抱え、社会に憎悪を持ち、鬱屈した感情を抱えています。

 

 

なんといってもロバートデニーロの演技が素晴らしいです。完璧にこの役を自分のものにした上で撮影に臨んでいるのが凄く伝わってきます。

 

 

 

<ここから先ネタバレあります注意>

 

 

 

 

 

トラヴィスは自分を振った女性への憎悪を募らせます。そしてそれが全ての女性への嫌悪感へと繋がっていきます。「まるで女の組合があるみたいにあいつらは揃って冷酷だ」なんて台詞があります。だいぶ極端ですね。笑

 

 

彼がのちに出会って助けようとするアイリスはまだ完璧な大人の女性ではなく、12歳の少女でした。それがよかったんでしょうね。アイリスがヒモ男スポーツに売春をさせられている点もポイント高し。本当に冷酷な組合員は逆に男を騙しますから。

 

 

スポーツが部屋で音楽をかけながら言葉巧み(?)にアイリスに甘い言葉を囁いて騙すシーンは見事です。巧みな言葉にのせられて男に騙される女、政治家に騙される国民、国家にのせられる兵士。全ての社会的な弱者の描写になっています。

 

 

トラヴィスはもともと大統領候補のパランタインを暗殺するはずが、シークレットサービスにバレて逃走し、スポーツらマフィアを殺害することになります。

 

 

全体的に行き当たりばったりなのがいいですね。暗殺計画実行の日、トラヴィスは容貌を変えるためにモヒカンにしました。それにも関わらず服はグリーンのジャケットのまま変えないという適当さ笑 

 

 

また髪型はスキンヘッドではなくモヒカンです。ここが最大のポイントですね。インディアンとか、ロックンローラーとか、色々な反体制の人たちの声の代弁です。ロバートデニーロ似合っています。すごくエッジが効いています。

 

 

ありがちですが、『G.I. ジェーン』『フルメタルジャケット』みたいに頭を剃るシーンを入れても映画としては絵になると思うんですけど、そういうシーンはありません。唐突に説明もなくトラヴィスがモヒカンになります。これは映画の表現力を極めていますね。敢えて突然トラヴィスがモヒカンになることで、観客は驚きますし、作品にメリハリが出ます。またトラヴィスの決意や変化が効果的に伝わってきます。

 

 

結局トラヴィスはスポーツらギャングを倒したことで、一躍英雄になり、ある意味目標を達成します。そして英雄になったことで自分を振った女性ベッツィーに好意を寄せられることになります。

 

 

もし計画実行の日にトラヴィスがシークレットサービスに見つかっていなかったら彼はパランタインを殺害していたはずです。そしてベッツィーも巻き込まれて死んでいたかもしれません。

 

 

ほんのちょっとした入れ違いで殺してしまっていたかもしれない女性から好意を寄せられるラストが個人的にすごく気に入っています。

 

 

また銃撃戦で事件を起こした主人公が英雄として新聞紙などのメディアに取り上げられるという展開もいいですね。現代だったら、犯罪者が英雄になる展開って映画としては作りづらいと思うので。色々叩かれそうじゃないですか。

 

 

多分主人公が銃撃戦で死んでアイリスが助けられて、アイリスが数年後に別の裕福な男性と結婚して子供と遊んでいるシーンが流れて終わりでしょう。トラヴィスのことをたまに思い出すのよ、っていうノスタルジアとともに。

 

 

とりあえず主人公を殺して感動ものにして終わらせる現代映画のパターンは本当に辞めていただきたいですね。例えばこの間観た『僕の◯ない街』の実写版のことなのですが。それに対して70年代までの映画の方が自由で型破りな展開が多いですよね。『タクシードライバー』のストーリー展開もそれにもれず、大満足でした!