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MOVIE LOVERS' PLACE

映画の感想などを綴っていきます。

海外ドラマ『ブレイキング・バッド』はいったん観出したら誰にも止めることができない<ネタバレなし>

言わずと知れた大ヒットドラマと言えばブレイキング・バッドですよね。かくいうわたしもどハマりしてしまいました。

 

 

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見始めたきっかけは、すごく些細なことだったんですけど・・・ 

 

 

メキシコ人の友達とチャットしてて、「オススメのドラマない?」って軽く聞いたところ「ブレイキング・バッドだよ」と。はじめはふーん、聞いたことあるけど面白いのかな?まあ見てみようかな?くらいだったんですけど。

 

 

結論から言うと、死ぬほど面白かったです。

 

 

www.youtube.com

youtubeより。シーズン1のトレーラーです。ざっくりした紹介はこれでOK!

 

 

ストーリーはブライアン・クランストン演じる主人公ウォルター・ホワイトが、高校で化学教師をしつつ放課後にはカーウォッシュでレジのバイトなんかもしちゃって家族を一生懸命養うところからはじまります。愛する妻と可愛い息子がいて、裕福ではないけれど幸せ?でも男のロマンとかないよね。何かを成し遂げる人生こそ男でしょ!でも現実はね〜。まあでも十分幸せよ、俺。みたいなところから始まります。

 

 

この主人公が、病院の検査で肺がんであることが判明し、余命もわずかであると知ります。この辺から主人公が壊れ(?)はじめていきます。

 

 

アーロン・ポウル演じるジェシー・ピンクマン、元教え子でドラッグの下っ端ディーラーの不良少年と組んで、どんどん「ブレイキング・バッド」(悪の道にそれる)しちゃいます。この少年、なんてったって合言葉は"YO!"ですから。いまどき本当にラップ少年よろしく語尾にヨーヨーいう人に出会うと思わないじゃないですか。このドラマで出会えちゃいます。しかも留守電のメッセージですらヨーヨー言ってます。完全に愛すべき存在ですYO!

 

 

そんなわけで主人公のウォルター、はじめは家族のためにお金を残そうと、化学の知識を活かしてドラッグを精製しジェシーにバンバン売らせます。ところが途中からは家族のためとかいいつつ誰よりも家族に迷惑をかけてみたり、犯罪行為そのものに快感を見出したり、とウォルターがどんどん変化します。そしてワルのときに使うネックネームである「ハイゼンベルグ」と名乗ることが増え・・・

 

 

ってな感じのストーリーです。ざっくり言うと。

 

 

製作総指揮はヴィンス・ギリガンです。監督はエピソードによりけりです。

ストーリー展開がまったく飽きることなくどんどん進んでいきます。めちゃめちゃ凝ってる脚本も素晴らしいし、それを体現してる役者の演技も見事です。

視聴率が出はじめるとあの手この手でストーリーを長引かせるドラマがアメリカって多いですよね。大体シーズン1が一番面白かったりするじゃないですか。

 

このドラマはシーズン5、全62話で終わります。引き伸ばし、媚び、一切なしです。

 

そもそも全然媚びてないんですよ。

 

だって荒野で中年男性がブリーフ一丁で立たずんでるところからはじまるんですよ。絵面的にはセオリーの真逆を行ってますよね。

 

 

登場する女性キャラもリアリティーに凝ったキャスティングになっていると思います。もちろんウォルターの妻スカイラー役を演じるアンナ・ガンなどの演技も素晴らしいです。視聴率目当てのキャスティングは一切ありません。全部オーディションで、役所にぴったりはまる俳優/女優を選んでるんですよね。このへんは、演技力がないアイドルをやたらドラマに起用したがる日本のテレビ局に見習って欲しいところです。

 

 

それからこのドラマでは男のロマンが炸裂します。いわゆるミドル・エイジ・クライシスですね。

 

楽ではないけど平凡な人生を必死にここまでやってきた俺、半分は満足してるけど、男としてこのままでいいの?みたいな。主人公ウォルターも「ブレキングバッド」していくにつれ、長年抑圧されていた「本当の自分」がどんどん浮き彫りになっていきます。

 

またその過程で男としての自信も芽生えます。メタボだったボディーはすっきり筋肉質に。サングラスに帽子で「ワル」っぽくどんどん容姿も変化していきます。アメリカでは役作りでウェイトコントロールするのが当たり前なんですね。『モンスター』のシャーリーズ・セロン、『キャストアウェイ』のトム・ハンクス然り。この役でブライアン・クランストンのプロ根性を見させていただきました。

 

「ワル」の相棒ジェシー・ピンクマンと主人公の関係性も見事です。主人公にはジュニアと呼ばれる軽度の脳性麻痺を抱える高校生の息子がいます。この二人は親子。じゃあ、主人公とジェシーは赤の他人?と思いきや、ときに実の親子以上の絆を見せるんですよね。ジェシーは話が進むにつれてウォルターを憎むようになるのですが、ウォルターは最後までジェシーに執着を見せます。自分の利益よりジェシー優先。と思いきや思いっきりひどいことをジェシーにしてみたり。これなんかすごくリアルですよね。ひょっとして子供が息子ではなくて娘だったら、なんとなくお父さんの変化に気づいていたかもしれません。

 

 

ストーリーが進むにつれ、主人公をはじめとして、周辺人物である妻、息子、義理の弟、義理の妹、相棒、警察、パートナー、スポンサー、弁護士、みんなが変化していきます。すごく人間的で葛藤に満ちた変化なのですが、その経過が全62話で淀みなく綴られていきます。まったく過不足なく、飽きることもなく語り切られます。ここまでモヤモヤがなく丁寧に話しが終わるドラマシリーズが製作できたのは、ヴィンス・ギリガンならではではないでしょうか。

 

 

登場人物がみんな魅力的なのもこのドラマの特徴です。いわゆる「勧善懲悪」ではなく、もっとリアルな人間像が描かれています。良いところもあるし、悪いところもある。理想もあるし、現実もある。そのギャップに苦しむし、わかっちゃいるのに正しい判断ができないときもある。そんな極めて人間らしい姿が、すごく共感できます。ちなみに弁護士のソウル・グッドマンはシリアスなドラマの中でほっこりする瞬間を与えてくれる人気キャラですが、こちらを主人公にしたスピンオフドラマ『ベター・コール・ソウル』というものがあり、こちらも面白いです。Netflixで見ることができます。

 

 

ドラッグが一つの重要なテーマで、メキシコ人の友達に勧められたのが何だかとってもリアルでした。しかもドラマにメキシコ人も出てくるし。そんなわけで、『ブレイキング・バッド』は一度観出したら誰にも止めることができないドラマです。

 

 

最後にyoutubeで見つけた動画を紹介します。ドラマのシーンを合わせて作ったミュージックビデオです。良くできてて思わず笑っちゃうこと間違いなし。

設定が凝ってるドラマなので、ファンによる独自の解釈なども多いです。youtubeにはそうした説明動画がたくさんあがってるので、全部見終わってしまった人は第2の楽しみに活用しましょう!つけ麺の替え玉的な大切な存在です!YO!

 

www.youtube.com